中古の私が売れるまで(10)

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中古の私が売れるまで(10)

中古の私が売れるまで(10)

中古住宅が売買されるまでには、いくつもの物語があります。売主、買主家族、不動産業者などの売買に関わる人たちには生活があり、人生があり、考えも思いもさまざま。

そして、もし“家”そのものにも感情があって思いがあるとしたら?
“家”はどんな思いで自分が売買されていくのを見つめているのでしょう。
そんな“家”の視点から見た中古住宅売買の物語第10弾。

家主の高齢化により、売りに出されることに決まった主人公の“家”こと私。紆余曲折を経て家主夫婦は“建物診断”に力を入れている不動産会社に“私”の売買を任せることに。

隅々までチェックされることにちょっぴり戸惑いながらも、“私”は建物診断を経て、売りに出される心構えが整ってきました。そんな中、家主夫婦にも変化が。

新しい担当者のアドバイスを経て「家を魅力的な商品に見せる」ことを真剣に考えはじめ、何もかも任せっぱなしにするのではなく、自分たちで出来ることを模索。家を売りに出すことを決意してから、何かと意見が合わないことが多かった2人ですが、ようやくここへ来て同じ方向を見つめられるように。

いよいよ“私”の“貰い手”が見つかる日も近い…?!

(第10回)リフォーム計画始動!

建物診断の結果が出て、私の商品化計画が決まった。

数日間、担当者と夫婦でよく話し合い、建物診断で発見された不具合や劣化が進んでいる設備関係や外装の一部などを修繕することに。デザイン関係は買主がライフスタイルに合わせて自由に好みのテイストに変えられるよう、あえていまの“私”を変えすぎないことにしたみたい。

最近では、“リノベーション”といって、基礎以外の全てをスケルトン状態にして好きなように家づくりを楽しむスタイルも人気だそうで、新築にこだわらずに予算に合わせて古い家を好きな家に変える人たちも多いんですって。

私の場合は、リノベーションを想定したものではなく悪いところは直して良いところは生かす、という計画。買主となる人が自由に変えられる部分も残しているから、いろんな人に興味を持ってもらえるんじゃないかな。

不動産担当者や、建物診断の担当者、リフォーム会社の担当者など多くの人が出入りするようになり、にわかに“私”の周りは賑やかになった。私の商品化計画が始まり、あちこちの部品や設備を交換すると決まると、なんだか気持ちもどんどん明るくなってくるものね。生まれ変わりつつある気分。

実際に広告が開始になるというある日、不動産担当者が様子を伺いにやってきた。

想像していたよりは劣化箇所が多いな、と私自身は感じでいたのだけれど、「40年近くも経っていることやお子さんが3人も暮らしていたことなどを考えると、このくらいの修繕で済むのは、大切に住んできた証拠でもあります」と担当者に言われてご夫婦は嬉しそうだった。

そう、お別れの日が近いのかもしれないことを思うと切ないけれど、綺麗に住んでもらっていたことには本当に感謝している。

「たくさんの“家を売りたい”という方々と家そのものを見てきましたが、この家は本当に幸せな家だと思います」とも担当者は言った。

風の噂には聞いていたことではあるけれど、そもそも家を売りに出すということ自体が“離婚”“借金”などマイナスのキーワードが絡んでいることが多い上に、修理どころか1度も掃除すらされることもないまま売りに出されることになった仲間や、“家のアピールポイントなんて何もない”と悪口ばかり言われて売りにだされることになった仲間、やる気のない不動産担当者に適当な価値をつけられてしまった仲間たちがたくさんいるみたい。別の不動産会社が査定し直すと、なんと1000万近くの差額が出るような事態になったこともあるそう。

そんな話を聞いていると、私を売りに出すために一生懸命になってくれたご夫婦や担当者さんのためにも、良い貰い手に見初められたい!と私の思いはますます強くなった。(続く)

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